03.07.14 『松井オールスター先発出場に疑問』
6月半ばの大リーグオールスター戦ファン投票において、出場資格枠外の7位だった松井が、終盤に大量の得票を得て、見事1年目でオールスター戦の先発出場という栄冠を手にした。当然その得票結果は、近頃の松井の好調な打撃ぶりによるところが大きい。5月を終わった時点で2割5分そこそこだった彼の打率は、わずか1ヶ月で3割に乗った。7月11日現在で、打率は3割ちょうど、本塁打9、打点65。打率、打点ともにチームトップである。オールスター戦出場に恥じない成績だといえる。その証拠に、日本では彼のオールスター戦先発出場に異論を唱える声は、全く聞こえない。しかし、実際にオールスター戦が行われるアメリカでは、大分見方が違うようだ。松井のオールスター戦先発出場が決まるや否や、この結果に対して少なからず疑問が投げかけられている。
松井が最も評価される打撃部門は、打点である。彼の65という打点数、ジオンビと並んでチームトップであるばかりだけでなく、リーグ全体でも4位タイという順位につけている。しかし、それ以外の打撃部門に目を移すと、打率リーグ12位、ホームラン同23位、出塁率同13位、長打率同24位と、どれもトップ10入りを果たしていない。かと言って、松井は守備や走塁でファンを魅了する選手でもない。先発出場できなかった他の何人かの外野手に比べても、今年の松井はややインパクトに欠けるという感は否めない。
監督・コーチ・選手による投票や監督推薦で共にアメリカン・リーグのオールスターに選ばれた外野手の中で、とりわけ目を引くのがブルージェイズのバーノン・ウェルズとエンジェルスのギャレット・アンダーソンの2人だ。ウェルズは打率2割9分9厘、22本塁打、82打点、アンダーソンが打率3割1分7厘、21本塁打、76打点と、その長打力は松井を圧倒している。また、今年は知名度の高い何人かのスター外野手が、オールスター戦出場を逃している。昨年のオールスター戦でMVPを獲得した、名手トリー・ハンターや、地元ホワイトソックスの4番、マグリオ・オルドネスなど、例年であれば選出されてもおかしくない選手である。大リーグのオールスターとは、それほど高い壁なのだ。松井がオールスター戦に出場するに価することは間違いない。しかし、これらリーグの名士を差し置いて先発出場するに価するかとなると、疑問符が付く。
松井への得票の65%が、コンビニやインターネットを通じて得た、日本からの得票だったという。監督・コーチ・選手投票で、松井は出場資格外の6位に終わっていた。これら日本からの大量の得票数がなければ、松井は先発出場は愚か、オールスター戦への出場そのものが危ぶまれていたことになる。これを受けて、日本人選手以外の大リーグの選手をよく知らない日本のファンが、オールスター戦を掻き回しているという厳しい見方が、アメリカのファンやメディアの間で広まっている。松井のオールスター戦先発出場を手放しで喜ぶ日本のファンとは、あまりに対照的である。
|