02年5月、二子玉川のグランドに突如姿を現した自転車に乗った謎の外国人。その男こそジョン・ワルシュだったのだ。試合を遠目から見ていた彼は試合後「チームに入りたい」と申し出てきた。聞けば、ホームページを見てグランドに足を運んだのだという。突然の予想外の申し出に、喜び半分、驚き半分だったが次の週から、早速試合に参加することとなった。その試合、いきなり内野ゴロで一塁へヘッドスライディングという気迫を見せ、チームメイトを驚かせた。翌日浦安で行われた試合で三遊間を抜く初安打を記録した。プレーヤーとしてはどちらかと言えば「意外性」という言葉が当てはまるタイプ。一方で試合を決める貴重なタイムリーなど、ここという場面でも結果を残したり、チーム全体が苦戦しているときにクリーンヒットを放ったりとムードメーカーとして大きな存在感も示した。また、頭近くのボールにエキサイトする熱い面と、ビハインドの場面にノーサインで送りバントをする冷静な面を持ち合わせる。
チームでは唯一英語を話す中谷の存在も大きかったが、彼の退団後は、それまでコーチャーズボックスに立つと英語で叫んでいたのが、いつの間にか日本語に変わっていた。04年にはあと一歩で3割という成績を残し、日本の草野球に慣れを見せたが、仕事の都合により05年8月にアメリカ帰国。忘年会ですら10人も集まらなかったチームが、ジョンの送別会には15人の仲間を呼んだ。最後の試合後に胴上げされた選手も初めて。それだけ、愛される人柄だと言うことだろう。アメリカ(シカゴ)ではソフトボールを続けるという。僅かではあるが、また日本に戻る可能性もあると言い、その時にはもう一度同じフィールドに立つことになるだろう。■ジョン・ワルシュ選手コメント
永久欠番をもらったことは、びっくりしましたが、とても喜んでいます。
ハードライナーズの選手はみんなナイスガイです。
チームのメンバーに加われたことは、素晴らしい経験でした。ずっと幸せな思い出です。
元は知らない人同士で集まって野球をすることは本当にすごいことです。
この4年間、みなさんのお陰でとても楽しかったです。
また近々、シカゴで会えることを楽しみにしています。
アメリカでもホームべージで結果をチェックします。
ハードライナーズ頑張れ!
ジョン
■本当は『ジョン・ウォルシュ』だった!?
筆者は背中の『WALSH』という綴りを見ていつも「ウォルシュ…?」と思っていたのだが、選手名簿に『ワルシュ』で登録していたので、メンバー表にもそう記入していた。何故『ワルシュ』なのか。初めて会ったとき、渡された名刺にカタカナで『ジョン・ワルシュ』と書いてあったからという単純この上ない理由から。まぁ、みんな『ジョン』と呼んでいたので、気になることも滅多に無かったのだけど。
■データ
○初出場 02.6.1対ニューオッズ 二子玉川(7番ライト) ○初安打 02.6.2対ミスト 浦安公園 ○初打点 02.6.2対ミスト 浦安公園○初盗塁 02.6.23対東京コブラ会
年度 |
試合 |
打数 |
安打 |
二塁 |
三塁 |
本塁 |
打点 |
四球 |
三振 |
盗塁 |
打率 |
02 03 04 05 |
19 23 22 12 |
42 46 41 19 |
8 8 12 4 |
0 1 0 1 |
0 0 0 0 |
0 0 0 0 |
6 8 3 2 |
3 7 5 5 |
13 14 11 6 |
3 11 11 1 |
.190 .174 .293 .211 |
計 |
76 |
148 |
32 |
2 |
0 |
0 |
19 |
20 |
44 |
26 |
.217 |
